日本最大級の“インターネット商店街”「くらしのマーケット」。クリーニングや家事代行、家電の取り付け、リフォーム、出張カメラマンなど、200を超えるカテゴリの出張・訪問サービスを口コミや料金で比較し、オンラインで予約・依頼できるサービスです。
累計出店登録店舗数は33,000以上(2019年12月末時点)。認知が広がり、新たな利用者と出店者が急速に増えるなか、同サービスは2020年4月、FAQを既存システムからHelpfeelに移行しました。
今回はサービスを運営するみんなのマーケット株式会社、マーケティング本部・カスタマーサポートチームのshibuyaさまに、Helpfeel導入前に感じていたカスタマーサポートの課題や、Helpfeelの利用用途などを伺いました。
UX向上と問い合わせ数削減を実現したかった。FAQ改善前の課題
── はじめに、くらしのマーケットのカスタマーサポートについて全体像を教えてください。
「くらしのマーケットは、出張・訪問サービスを依頼する『利用者』と、提供する『出店者』をつなぐプラットフォームとして、それぞれ専任のカスタマーサポートを用意しています。
オペレーターはメールでユーザーからの問い合わせに対応するとともに、ユーザーご自身で問題を解決していただけるように、よくある質問をFAQページにまとめています」
── 以前別のFAQシステムを使っていたときはどのような課題を感じていたのでしょうか?
「ユーザーにとって使い勝手が悪く、活用されていないことが課題でした。
キーワード検索の機能がなかったので、ユーザーは『ご予約前によくある質問』『ご予約から作業当日までによくある問い合わせ』といったカテゴリの中から該当する項目を探していました。
カテゴリは階層に分かれていたので、何回か選択して探さなければならず、その結果、求めるFAQが見つからないということもあったと思います。
そのため、多くのユーザーがつまづきやすいポイントをFAQで解説しているにも関わらず、毎日同じような問い合わせがあり、オペレーターが個別で回答していました」
── 問い合わせが増えると、オペレーターの負荷が上がり、個々への回答も遅くなってしまいますよね。
「そうですね。回答が遅れることで、利用者様はサービスを利用することを諦めてしまったり、出店者様は利用者様から『対応が遅い』と不信感を抱かれてしまったり、双方の不利益に繋がってしまいます。
FAQシステムを見直すことで、UXの向上と問い合わせ数の削減を実現したいと考えていました」
高性能な検索機能でユーザーの自己解決をサポート。ドッグフーディングによるFAQの改善提案も
── FAQシステムの移行はどれくらいの期間で完了しましたか?
「200ページほどのFAQページを1ヶ月弱で移行できました。専任の担当者さんがついてくれたので、完全にお任せできて、こちらは完成したページをチェックするだけでした」
── HelpfeelのFAQの率直な感想をお聞かせください。
「導入したことを社内にお知らせしたとき、シンプルな見た目で以前のシステムよりも良いと反響がありました。デザイン面でもロゴを配置して本サイトに寄せるなど配慮してもらえました。編集画面も操作に慣れれば誰でも簡単に使いこなせます」
── ユーザーにとっての使い勝手はどのように改善されましたか?
「導入後に毎月FAQの利用状況をHelpfeelの担当者さんがお知らせしてくれますが、その結果によるとFAQページのPV(ページが表示された回数)とセッション数(ユーザーがサイトを訪問した回数)の差が以前よりなくなっていました。
これは、ユーザーが最短で探しているページに辿り着けたということなので、使い勝手が改善されたことを実感しています」
── それはよかったです。やはりシステムを導入するだけではなく、その後の分析が大切ですね。
「その点、Helpfeelは導入後のサポートが手厚いと感じています。担当者の方は利用者と出店者、それぞれの立場でサイトを操作し、サービス内容を深く理解したうえでコンテンツ改善のご提案をしてくださるので、とても助かっています。
サイト本体だけでなく、ユーザー向けに配信しているマガジンにも登録して内容を確認し、すべてのコンテンツの整合性がとれるよう配慮されているようです」
カテゴリ一覧でUXをさらに向上!FAQにとどまらないHelpfeel活用
── 今回FAQだけでなく、利用者が依頼できる仕事のカテゴリ一覧のページでもHelpfeelを導入されましたよね?
「はい。サイトにはFAQページとは別に、利用者様が依頼できる仕事の種類を載せたカテゴリ一覧のページがあります。FAQの移行中、開発の方からご提案していただき、利用者様が依頼したい仕事の内容をカテゴリ一覧で検索できるようにしました。
検索機能を追加する前は一覧表示されたカテゴリの中から選ぶことしかできなかったのですが、200以上のカテゴリがあり、探しにくいという課題がありました。
『くらしのマーケット』が認知されるまでは、検索エンジンで『エアコン クリーニング 東京』のように検索して、直接カテゴリページにたどりつく人が多かったです。そのため、カテゴリーの種類が多いことは大きな課題になっていませんでした。
しかし、テレビCMを出すようになってからは『くらしのマーケット』で検索し、当社サイトのトップページにアクセスする人が増えてきました。
サイトのカテゴリーページに記載があるのに『こんな依頼はできますか?』といった問い合わせが増えたため、カテゴリ一覧ページの改善が必要と考えていました」
── カテゴリ一覧を改善した結果、UXにおいてはどんな効果がありましたか?
「カテゴリー一覧のページに訪れたユーザーの中で約40%の方が検索機能を利用しており、有効活用されていると考えています。
また、検索ワードの分析結果からユーザーのニーズに気付けるという副次的な効果もありました。
ひとつ例を挙げると、多く検索されているワードの中に『カーテンレール』というものがあることがわかりました。そのとき『カーテンレール』のカテゴリは用意されていなかったため、ヒットしていませんでした。
カーテンレールの取り付けに対応している出店者様は「ブラインド・ロールスクリーンの取り付け」で登録されていたため、需要と供給がありながら、両者をマッチングできていなかったのです。
カテゴリのタイトルを修正したり、別の検索ワードでもヒットできるようにすることで、利用者様と出店者様が繋がりやすくなるよう、改善できるようになりました」
FAQが利用者と出店者の架け橋に。多くの人に愛される「くらしのマーケット」のより良い形を目指して
── FAQをはじめとしたカスタマーサポートのUX改善に取り組むことは、くらしのマーケットのユーザーにとってどのような効果があるとお考えでしょうか?
「カスタマーサポートのUXをよくすることで、利用者様は不明点を早期に解消して目的のサービスを利用しやすくなるため、満足度が向上し、新規利用の促進や継続利用につながると思います。
一方、出店者様は手厚いサポートにより、サービスのメリットを最大限に活かして多くの利用者を獲得し、売り上げUPにもつながるでしょう」
── 利用者様と出店者様の双方にとって御社サービスが快適に活用できるよう、HelpfeelのFAQが“架け橋”となれば幸いです。最後に、今後の展望をお聞かせください。
「今後はカテゴリをさらに増やし、生活に密着したあらゆるシーンで活用できるサービスを目指していきたいです」