トンマナや表記の統一とは?
企業が発信するテキストコンテンツにおいて必ずと言っていいほど語られるのが、文章の「トーン&マナー(トンマナ)」や、単語などの表記を統一するということ。特定のページにとどまらず、コンテンツ全体、ひいてはブランドページ全体でルールを設ける場合もあります。
もちろんFAQも例外ではありませんが、一体どの程度トンマナや表記統一を意識するべきなのでしょうか。まずはトンマナや表記統一の具体的な内容について整理してみましょう。
▼FAQに関しては別のコラムで詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
文末表現の統一
文末の表現は大きく「だ・である調」「です・ます調」の2種類に分かれます。
「だ・である調」は簡潔に表現できるため、ニュース記事や新聞など、事実だけを性格に伝えたい場合に向いています。一方「です・ます調」は柔らかく丁寧な印象になるため、PRの文章や企業紹介・商品紹介などに向いています。
FAQコンテンツはコールセンターのオペレーターに代わってユーザーの疑問に答えるため、柔らかさや丁寧さが伝わる「です・ます調」で統一するのが一般的です。
漢字・平仮名・送り仮名の統一
例えば「頂く or いただく」「至る or いたる」「色々 or いろいろ」「下さい or ください」など、漢字か平仮名で表記を統一します。また、「取り扱い or 取扱い or 取扱」「打ち合わせ or 打合せ or 打合」「取り組み or 取組み or 取組」など、送り仮名の表記も統一します。
英数字の表記統一
例えば「0」「0」。これはどちらも数字のゼロですが、全角と半角で見え方が違うため、混在していると誤解を招きます。英数字については全角か半角かで統一します。
記号の表記統一
例えばカッコにも「」『』【】など、さまざまな種類がありますし、「!」や「?」といった感嘆符にも全半角があります。記号を使用する場合の表記ルールを統一したり、環境依存文字は使わないなどの決まりを設けます。
専門用語の統一
会社やサービス特有の専門用語については、カタカナ表記・英字表記など統一します。
以上のように、表記統一には多くのポイントがあります。ルールを決めたら「用語集」としてまとめ、コンテンツを制作する担当者間で共有することが大切です。
トンマナや表記を統一するメリット
そもそも、トンマナや表記を統一することでいったいどのようなメリットがあるのでしょうか。大きく4つご紹介します。
文章がわかりやすくなる
トンマナや表記を揃えることで、文章としてわかりやすくなります。例えば、靴に関するECサイトで以下のような文章があるとしましょう。
「靴紐は一足につき一種類付属されています。違うカラーのシューレースを希望される方は別売のシューレースをご購入ください。」
あなたはこの文章を一度読んで違和感なく内容がわかりましたか?文中に「靴紐」「シューレース」という単語が登場していますが、これはどちらも同じ意味。しかし、用語が統一されていないと別の意味を示すのではないかと思い、戸惑ってしまいます。用語を統一することでこうした誤解を防ぎ、スムーズな理解につながります。
ブランディング
トンマナや表記統一はブランディングにも効果的。例えばあえて漢字よりも平仮名を多く使うことで柔らかな印象を与えたり、商品やサービスの名称、特有の機能など、押し出したい言葉の表記を揃えるなど。統一することでブランドの世界観を強調でき、ユーザーへの印象付けができます。
SEO効果
表記を統一することで特定のワードにおけるSEO効果が高まり、サイトの検索順位が上がることが期待できます。例えば検索流入から集客を狙いたいサイトの場合、コンバージョン率の高いユーザーを獲得できるというメリットがあるでしょう。
信頼が高まる
トンマナや表記を全体のページで統一することで、読者に信頼感を与え、イメージの向上につながります。
▼FAQのメリットに関しては別のコラムで詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
FAQを利用するユーザーにとって表記統一はどれくらい重要?
前述の通り、トンマナや表記を統一することにはたくさんのメリットがあります。企業が発信するコンテンツにおいて「表記が統一されていた方が良い」ということは言うまでもありません。
しかし、同時に表記統一は意外と大変で、工数のかかる作業。ルール決めや全体のチェック、その後のルールの更新・追加や反映など、なかなかシステマチックにできることではなく、その都度人の手で行う必要があります。
これまでに表記統一の作業に追われているFAQ担当者の方も見てきましたが、一度冷静になって「FAQコンテンツにおける表記統一の重要性」について考えてみましょう。
表記統一でFAQの検索ヒット率が下がってしまう?
そもそも表記統一とは、ユーザーがコンテンツ全体に触れることを前提として意識するものです。それに対し、FAQはユーザーが疑問を解決するために、検索してヒットした特定のページをピンポイントで読むため、コンテンツ全体に対する意識はほとんどありません。
むしろユーザーは個々にさまざまな用語でFAQを検索するため、用語が統一されていると検索のヒット率が下がってしまうというデメリットにもなってしまうのです。
ユーザーが本当に期待していることは?
また、FAQはサービスや製品を購入したり、契約しているユーザーに向けたコンテンツのため、SEOといった視点も必要条件ではありません。ユーザーがFAQに最も期待していることは、表記が統一されていることではなく「目の前にある疑問に的確に答えてくれること」なのです。
FAQで大切な最小限の表記統一とは
一般的にその重要性ばかりが語られる表記統一ですが、FAQの場合、優先度は低いといって良いでしょう。FAQでは、それぞれのページごとに、迷うような表記揺れや、わかりづらい表現がなく、読みやすくなっていることが大切です。
最小限のFAQの表記統一ルール
最小限の表記統一ルールを設けるとすれば、「NGワード」を設定すること。ネガティブな表現や、ブランディングの視点で絶対に避けたい表記などをNGワードとして使用を禁止することで、ユーザーに誤解を与えたり、ブランドイメージの低下、クレームといったリスクを抑えることができます。
もちろん、リソースに余力があればFAQページ全体の表記統一を行うのも良いでしょう。
▼FAQシステム「Helpfeel」なら、専任の編集担当が導入支援の際にあわせて表記統一のご提案もしています。
サービスや製品にあわせて専用の「言い換え辞書」を作成するため、表記は統一しながら質問の語彙は通常の50倍に拡大可能。ユーザー側は表記や正式名称を気にすることなく、感覚的な表現で検索し、求める答えにたどり着くことができます。
問い合わせ削減も、CX改善も実現できるFAQシステム
Helpfeelは画期的な検索技術と圧倒的な検索スピードを備えたFAQシステムです。
ユーザーの不明点や課題をスピーディかつ的確に答えへと導き、個別に寄せられる問い合せを削減し、CX(カスタマーエクスペリエンス)を改善します。
すでに業界のリーディングカンパニー含め500サイト以上で採用されており、顧客向け・社内向け・コールセンター向けなど幅広くご利用されています。
▼検索型FAQシステム「Helpfeel」の活用方法や利用事例はこちら
①独自技術で圧倒的な検索ヒット率と検索スピード
Helpfeelは「どんな表現で検索してもすぐに見つかる」を実現します。
FAQに寄せられる質問1つに対して表現パターンを50倍以上に拡張し、漢字とひらがなの違い、送り仮名の違い、スペルミスや、感情的、抽象的な表現などのパターンに対応します。
検索結果の表示スピードにもこだわり、従来のFAQに比べ1,000倍速い高速応答を実現し、ユーザーの欲しい回答を瞬時にお届けできます。
②AI搭載で検索も作成も分析も効率的に
Helpfeelは検索機能の調節や、FAQのドラフト作成、FAQサイトの利用分析に生成AIの技術を活用しています。
信頼性の必要な部分には人の手を介する仕組みを備えているため、間違った情報を伝える心配はありません。金融、医療、行政など、情報の正確性が求められる業界でも安心してご利用頂いています。
③導入〜運用〜改善まで支える充実の伴走支援
システム導入する際はHelpfeelで専門チームを立ち上げ、スピーディーな作成・移行を実行します。
導入して終わりではなく、定例会にてレポート分析と目標達成までの改善策をご提案し、継続的な改善を通じて使いやすい・お客様の目標達成につながるFAQを実現します。
「問い合わせ数が多くて困っている」「FAQの運用に課題がある」「既存FAQに大きな不満はないが見比べたい」という方は、ぜひ一度Helpfeelのサービス資料をご覧ください。