デジタルを軸とした広告・マーケティングビジネスを展開するデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社(以下、DAC)。DACは、インターネット広告の黎明期にあたる1996年の設立以来、情報や生活のデジタル化とともに事業を拡大し、市場形成と業界成長を牽引してきました。広告効果を最大化するためのトータル支援だけでなく、豊富なデータと高度なテクノロジーを掛け合わせたソリューション開発・提供や、グローバルなプロモーション支援なども行っています。
そんな同社は、グループ会社社員等を含めると2,000名以上が活用する社内ヘルプデスクにHelpfeelを導入しました。今回は、同社 情報システム局ご担当者様から、Helpfeel導入の経緯や効果についてお話を伺いました。
5名体制の社内ヘルプデスクで毎月1,000件以上の問い合わせに対応。FAQが機能せず業務負担の増大が課題に
── はじめに、御社の社内ヘルプデスクの体制について教えてください。
布様 情報システム局では、私を含む5名体制で全利用者からの問い合わせに対応しています。問い合わせの内容は多岐に渡りますが、特に多いのは、パソコンの不具合やアップデート、交換などに関する質問です。
── 社内ヘルプデスクの業務では以前どのような課題を抱えていたのでしょうか?
布様 グループ会社社員等を含めると2,000名以上がHelpfeelを活用する組織のため、社内ヘルプデスクには毎月1,000件を超える問い合わせが入ります。同じ内容の質問も多く、対応の負荷が課題になっていました。
新入社員が入社する時期や人事異動の時期、PCやスマートフォンをリプレイスするタイミングにはさらに問い合わせが増加します。
利用者一人ひとりが自分で問題を解決できるように、2013年頃から他社サービスを活用して社内FAQを開設していましたが、あまり有効に機能せず、対応負荷は減りませんでした。
── 以前の社内FAQが有効に機能していなかったのはなぜだったのでしょうか?
布様 検索性能など利用者目線で使い勝手が良くなかったことも要因ですが、それよりも編集や管理といった面に大きな問題があったと思います。記事の作成や更新作業がしづらく時間がかかってしまうため、新しい情報の発信が遅れ、古い情報はメンテナンスされずに放置されておりました。
また「何をもとにどんな基準でFAQを作成するのか」「誰が情報を管理して更新するのか」といった運用方針が曖昧だったため、社内ヘルプデスクの担当者自身が既存のFAQコンテンツの内容を把握できていない状況で…。その結果「FAQを見るよりも直接質問した方が早い」という利用者のニーズに対して、我々も「直接回答してしまった方が早い」という発想になり、FAQの更新が滞るという悪循環に陥っていました。
優れた検索性能と手厚い伴走支援による積極的なコンテンツの改善提案がHelpfeel導入の決め手に
── 課題に対して、どのような策を検討しましたか?
布様 社内ヘルプデスク業務の自動化を期待して、AIチャットボットの導入を検討しました。しかし、AIといえどもシナリオの作り込みには手間がかかることがわかり断念しました。その後、既存コンテンツを活かしながら利用者目線と管理者目線の両面で使いやすさが向上するFAQシステムへのリプレイスを検討するようになりました。
──検討の結果、Helpfeelを選んだ決め手を教えてください。
布様 やはり優れた検索性能は導入の決め手となったひとつのポイントです。初めてデモを操作したとき、さまざまな検索ワードから適切なページが瞬時に見つかり、そのスピード感にとても驚きました。
また、コンテンツの改善提案や伴走支援の手厚さという点も心強く、既存システムからHelpfeelへのリプレイスを決めました。
──HelpfeelにリプレイスするうえでこだわったことやHelpfeelに要望したことはありましたか?
布様 問い合わせの多くを占めるシステム関連の内容では、手順を追って操作方法を説明するマニュアル的な要素が強くなります。その際、関連する事務手続きの申請について別ページも参照させたい場合がありますが、リンクがページの下部にあるとなかなか気付いてもらえません。そこで、Helpfeelさんにお願いして、関連リンクがファーストビューで表示されるようページデザインを調整してもらいました。
利用者が100名以上増えるなか問い合わせ削減を実現!理解度の高いカスタマーサクセスと共にFAQを育む安心感
── Helpfeel導入後の効果はいかがでしたか?
布様 導入時よりグループ会社を含めた利用者が100人以上増えているにもかかわらず、「問い合わせ数が増加しない」という状態が続いています。社員数の比率でいうと1か月当たり70件ほど増加が押さえられています。前年の同じ月と比較して、少ない月でも30件、多い月だと100件以上の問い合わせ削減につながりました。利用者が増加しているにも関わらず、確かな効果が出ていると感じています。
── 社内で何か反響はありましたか?
布様 Helpfeel導入後3ヵ月目に社内アンケートを実施したところ、回答者の約7割が「使いやすい」と回答しました。どこが使いやすかったかという質問では「あいまいな検索ワードでもすぐに求める回答がヒットする」「キーワード入力の途中で質問内容の予測がサジェストされる」といったコメントがあり、良い感触を得ています。
── 特に期待されていたFAQの改善提案や伴走支援について、実際のところはいかがでしたか?
布様 リプレイスの段階からHelpfeelのWebディレクター、テクニカルライターの方が既存ページの内容をよく確認してくださり、内容が重複しているページを統合して、300ページ以上あったものを230ページほどにまとめてくれました。
リリース後はカスタマーサクセスが利用状況の分析結果から足りないコンテンツを追加する提案をしてくれたり、具体的な数字を根拠にして改善を進めています。その結果、Helpfeelに移行してから5ヶ月で検索のヒット率はさらに向上しています。内容を把握しているカスタマーサクセスの方に校閲をしていただきながら、コンテンツを一緒に作り、成長させていくことができ、ヘルプデスク担当者の業務負荷は大幅に改善されました。
最近では社用のスマートフォンの一斉リプレイスをはじめ、働き方や設備について大きな変化がありましたが、Helpfeelにより従業員一人ひとりが問題を自己解決し、サポート業務の効率化につながっています。
── ありがとうございました。最後に、Helpfeelへの感想や、御社事業における今後の展望などをお聞かせください。
布様 現在は情報システム関連の問い合わせ内容を中心にページを用意していますが、今後は社内での問い合わせ対応をしている部門でもページを増やし、Helpfeelひとつであらゆる答えが検索できるようにしたいです。
"Empowering the digital future デジタルの未来に、もっと力を。"というDACのミッションをスピード感をもって実現させていくためにも、最終的には、利用者が業務上で疑問が生じたとき、まずは「100%Helpfeelを閲覧する」という状況を目指し、効率的に解決できる環境を構築していきたいです。