「システムソリューション」「ICTアウトソーシングソリューション」「コンサルティング」など幅広い事業を展開するパーソルビジネスプロセスデザイン株式会社。2021年6月、従業員数約4,600名を対象とする社内ヘルプデスク業務の効率化を目的にHelpfeel(ヘルプフィール)を導入しました。
今回は、パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社 基盤業務統括部 デジタル推進Gの井藤 健太様に、Helpfeel導入の経緯や効果についてお話を伺いました。
従業員からの問い合わせに対応する社内ヘルプデスク「コンシェルジュデスク」を設置
── 最初に、御社の社内ヘルプデスク業務について教えていただけますか?
弊社では、社内ヘルプデスクとしてコンシェルジュデスクを設置しています。コンシェルジュデスクは、情報システムグループから社内ヘルプデスク業務を切り離す形で2018年に発足しました。主に情報システム部門や管理部門が所管する業務に関わる社内問い合わせに対応する役割を担っています。現在は、私を含む3名体制で運営しています。
── コンシェルジュデスクには社内からどのような問い合わせが寄せられるのですか?
前身が情報システムグループなので、業務で利用する各種ITシステムに関する質問が中心です。しかし、それだけではありません。人事労務、経理も含めて、約4,600名の従業員から様々な内容の問い合わせが寄せられています。
── コンシェルジュデスクではどういったKPIを設定していますか?
「15分以内の一次回答率を95%以上にすること」をKPIとしています。また、ナレッジを蓄積して社内ヘルプデスク業務を効率化することもコンシェルジュデスクとして重要なミッションのひとつです。
Helpfeelに出会って気付いたFAQシステムの新しい考え方
── 社内ヘルプデスク業務にどのような課題を感じていましたか?
弊社では、以前からFAQシステムを活用した従業員自身による問題の自己解決促進に取り組んできました。しかし、当初利用していたFAQシステムは検索性能に課題がありました。キーワード完全一致型のFAQシステムだったため、適切な検索キーワードを入力しないと、検索結果が0件になってしまったり、意図したFAQページが表示されなかったりといった状況でした。
その対策として、様々な検索キーワードを各FAQページ内に盛り込んだのですが、かえって候補ページ数が多くなり過ぎて最適なFAQページを見つけるのに時間がかかるという問題が生じてしまいました。その結果、FAQシステム利用に関する社内アンケートを見ると「検索のヒット率が低い」ことに不満を抱いている従業員が多いことがわかりました。
一方で、「困ったことがあればFAQを使う」との回答は約6割を占めていました。FAQシステムを活用して問題を自己解決するというカルチャーは根付いていたんです。
こうした状況の中で、「検索性能を高めることができれば、FAQサイトでの従業員自身による問題の自己解決をさらに促進できる」と考えていました。その過程で新たなシステムを探している時に出会ったのが、Helpfeelでした。
── Helpfeelについて、まずどのような印象を持ちましたか?
検索ヒット率98%という話を耳にして、「検索性能を大幅に改善できるFAQシステムがあるんだ」と驚きましたね。実際にHelpfeelの導入サイトを使ってみると、口語的な表現や感覚的な表現、表記の揺れ、誤字脱字にも対応して適切なFAQページをレコメンドしてくれることがわかりました。そのため、「Helpfeelを導入すればFAQサイト内で情報を検索しやすくなり、従業員自身による自己解決を促進できる。その結果、『コンシェルジュ』として有人での対応を必要とする問い合わせに、より迅速かつ丁寧に対応できるようになる」と感じました。「15分以内の一次回答率を95%以上にする」というKPIの達成にも多いに貢献してくれると期待感が高まりましたね。
また、検索性能だけではなく、無駄のないシンプルなユーザーインターフェースも「大好き!」だと思いました(笑)。
導入後わずか1カ月で問い合わせ件数が約25%減少!
── 現在、Helpfeelをどのように活用していますか?
2021年6月から、既存のFAQシステムと並行運用する形でHelpfeelを導入しました。現在は、約500の社内向けのFAQページを公開しています。導入後には、社員総会でHelpfeelを従業員向けにPRしてこれまで以上に積極的にFAQサイトを活用してもらうように促しました。
── 導入後の効果はいかがでしょうか?
Helpfeelの導入によって、FAQサイトの検索性能が向上しました。先ほど述べたように口語的な表現や感覚的な表現、表記の揺れ、誤字脱字にも対応しているので、様々な検索キーワードで適切なFAQページに辿り着けるようになったと実感しています。
従業員の間でも「FAQサイトで必要な情報を検索できる」という認識が広まったことで、導入後2カ月で検索利用率※が約10%増加しました。従業員自身がHelpfeelで構築したFAQサイト上で情報を検索し、自己解決してくれるようになったことで人的対応を要する問い合わせや、健康診断などの季節性の問い合わせ件数が減りました。具体的には、導入後わずか1カ月で導入前と比較し問い合わせ件数を約25%も削減することに成功しています。
※従業員数に対する検索利用の割合
このように、FAQサイト上で自ら必要な情報を簡単に検索できるようになったことで、私たちの部門にはHelpfeelについて「他の部署にも導入して欲しい」「クライアント様にも提案したい、提案資料が欲しい」といった声が寄せられるようになりました。
また、これまでのように各FAQページ内に様々な検索キーワードを散りばめる必要がなくなったので、FAQページのメンテナンスの手間が減ったほか、読者目線でよりわかりやすいFAQページに仕上げることができるようになりました。
今後は、FAQサイトの利用分析にも注力していきたいと考えています。特に検索キーワードや閲覧ページ、再検索率といった指標を分析して、FAQサイトのさらなる利用促進と自己解決率向上につなげていきたいですね。分析を改善につなげるために、月次で定例会を開催して具体的なアクションに落とし込んでいく予定です。
── 最後に、パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社のカスタマーサクセス/カスタマーサポート(CS)における展望などをお聞かせください。
組織全体の生産性を高める上で、従業員数約4,600名に対する社内ヘルプデスクを一手に担っているコンシェルジュデスクは非常に重要な役割を担っています。そんなコンシェルジュデスクの業務を強力にサポートしてくれているのがHelpfeelです。今後はHelpfeelのさらなる利用定着を図り、従業員一人ひとりが「問題を自己解決する」文化を根付かせていきたいです。