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カスタマーエクスペリエンス(CX)とは?顧客体験向上につながる3つのポイント

この記事でわかること
  • カスタマーエクスペリエンス(CX)とは、顧客が感じるあらゆる印象や価値を包括した言葉である
  • カスタマーエクスペリエンス(CX)が注目を集める背景には、市場の成熟やSNS普及による情報共有の拡大がある
  • カスタマーエクスペリエンス(CX)を向上させることで得られる効果やメリット
  • カスタマーエクスペリエンス(CX)の5つの感情的価値
  • カスタマーエクスペリエンス(CX)における顧客対応の5つのポイント
  • カスタマーエクスペリエンス(CX)を向上させる顧客対応ツール
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カスタマーエクスペリエンス(CX)は、近年のマーケティングで重要度が高まっている考え方です。カスタマーエクスペリエンスを向上させることは、企業と顧客の信頼関係を構築でき、最終的には自社の持続的な成長につながります。

そんなカスタマーエクスペリエンスとは、具体的にどのような考え方なのでしょうか?今回は、カスタマーエクスペリエンスの基本知識や期待できる効果・メリット、顧客対応のポイントなどについてご紹介します。

目次

カスタマーエクスペリエンス(CX)とは?

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カスタマーエクスペリエンス(Customer Experience)とは、顧客が感じるあらゆる印象や価値を包括した言葉です。「顧客体験」や「CX」とも呼ばれます。

これまでも企業は、サービスや商品の品質向上に取り組んできました。しかし、顧客は、サービスや商品のみならず、広告、マーケティング施策、カスタマーサポートなど、さまざまなチャネルで継続的に企業との接点を持っています。

カスタマーエクスペリエンスは、購入時や使用時といった断片的な体験ではなく、サービスや商品を知り、実際に使って感想をシェアするまでの、カスタマージャーニーにおけるすべての体験を意味します。あらゆる購買プロセスにおいて発生するさまざまな体験を包括的にとらえ、カスタマーエクスペリエンスを設計することで、顧客満足度や顧客生涯価値(Life Time Value 略称:LTV)の向上につなげることができます。

UX(ユーザーエクスペリエンス)との違い

UX(ユーザーエクスペリエンス)は、商品・サービスを使ったときに得られる顧客体験のことです。一方、カスタマーエクスペリエンスは認知から購入後の過程を含んだ顧客体験です。つまり、UXはカスタマーエクスペリエンスの一部になります。

CXは、対象範囲が商品・サービスに限らず、人による接客や購入後のアフターフォローなど広いです。しかし、UXの対象は商品・サービスのみという点が大きな違いになります。

購入後の顧客体験をもとに、商品・サービスの品質改善や顧客との接点などの見直しや販売戦略につながるヒントを得られるでしょう。それによってUXを向上していけば、商品・サービスの利用率やユーザー満足度も高まります。

▼UXとの違いはこちらでも詳細に解説していますので併せてご覧ください。

CS(カスタマーサティスファクション)との違い

CS(カスタマーサティスファクション)は、「顧客満足度」を意味し、商品・サービスに対して顧客がどれだけの満足感を得ているかを指します。カスタマーエクスペリエンスは購買プロセスの一連の体験が対象であるのに対して、CSは商品・サービス自体の満足度を示すのが大きな違いです。

カスタマーエクスペリエンスは対象が広く、ブランド全体の評価に影響します。しかし、CSの評価の対象は、ラインナップの豊富さや価格、使いやすさなど、商品・サービス自体の評価につながります。

そのため、必ずしもCSが高い=カスタマーエクスペリエンスが高いというわけではありません。しかし、CSはカスタマーエクスペリエンスの一部であるため、CSの改善はカスタマーエクスペリエンスの向上に寄与するといえます。

DX(デジタルトランスフォーメーション)との違い

DX(デジタルトランスフォーメーション)は、デジタル技術を用いて、業務プロセスや人々の生活を変革するという概念です。DXには、業務効率化や生産性の向上、新たな価値の提供などに期待できます。データやデジタル技術を活用して顧客・社会のニーズに応えることで、企業の競争優位性の向上につながります。

DXは、データ・デジタル技術によって変革する手段である点が、カスタマーエクスペリエンスとの違いです。カスタマーエクスペリエンスと直接的な関係はありませんが、DXによって顧客の利便性が向上すれば、顧客体験にも影響が出ます。そのため、DXで顧客ニーズにマッチしたサービスに変革させることは、CXの向上につながるでしょう。

カスタマーエクスペリエンス(CX)が注目を集める背景

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「カスタマーエクスペリエンス」の重要性が叫ばれるようになった背景には、昨今の2つの大きな変化があります。

ひとつめの変化は、市場の成熟にともなって商品やサービスが溢れかえり、コモディティ化が進んだことです。サービスや商品そのものの機能やスペックを訴求するだけでは他社との差別化が図りにくくなり、競合とは異なる感情的価値を創出する必要が出てきました。

もうひとつの変化は、スマートフォンの普及によって顧客がSNSやブログで容易に情報収集・情報発信できるようになったことです。顧客は周囲の家族や友人だけでなく、オンラインでつながる多くの人々に対して、企業から提供された顧客体験について自由にシェアするようになりました。また、購入前にSNSや口コミアプリなどで情報収集するといった行動もよく見られます。

こうした変化を経て、顧客と企業の関係は「サービスや商品」単体では評価しにくくなりました。サービスや商品を買っていただくことはゴールではなく、顧客と企業の関係づくりの通過点でしかありません。だからこそ、多くの企業がよりよいカスタマーエクスペリエンスの提供に目を向け始めているのです。

カスタマーエクスペリエンス(CX)向上の効果やメリット

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カスタマーエクスペリエンスを向上させることには、さまざまな効果とメリットがあります。具体的に期待できる効果・メリットは以下のとおりです。

顧客と企業との信頼性の構築が可能となる

カスタマーエクスペリエンスを向上させることは、顧客と企業の信頼性の構築を可能とします。購入前から購入後まで質の高いサービスの提供は、商品・サービスまたはブランド・企業に対する信頼や愛着心が高まります。

どんなに優れた商品・サービスであっても、接客やアフターフォローなどが劣っていると企業・ブランドに対して不信感を持たれてしまいます。その結果、購買の機会を逃してしまう恐れがあるでしょう。

また、サービスに不満を感じると、競合他社に乗り換えられてしまう可能性が高いです。PwCが行った12カ国15,000人に行ったアンケート調査では、1回でも良くない体験を受けただけで32%の顧客がブランドから離反する結果となっていました。

一度失った顧客を取り戻すことは簡単なことではありません。そのため、顧客と信頼関係を築き、顧客離れを防ぐことが求められます。

参考:PwC Japanグループ「顧客エンゲージメントの最適化」

既存顧客による宣伝効果が見込める

カスタマーエクスペリエンスの向上には、既存顧客の宣伝効果に期待できます。優れたカスタマーエクスペリエンスの提供によって顧客ロイヤルティが向上した顧客は、自主的に情報を発信する傾向にあります。現在は身近な知り合いだけではなく、SNSやレビューサイトなどを活用して肯定的な口コミを発信してくれるケースが多いです。

最近は商品・サービスの購入の決定において、口コミやレビューを参考にするユーザーが増えているので、良好な口コミが多い商品・サービスほど選ばれやすい傾向にあります。また、既存顧客からの自主的な口コミの発信は、企業にとってコストをかけずに大々的に宣伝できるので、売上アップに貢献してくれます。

ブランドイメージの向上が見込める

ブランドイメージの向上が見込めるのもカスタマーエクスペリエンスを向上させるメリットです。顧客が良い体験を得られたとき、企業・ブランドに対して良いイメージを抱きやすくなります。そして、企業・ブランドのファンになってくれるでしょう。

ファンになってくれると、自社で提供している他の商品・サービスに興味を持ち、自主的に購入してもらえる可能性があります。

リピーターを獲得できる

優れたカスタマーエクスペリエンスの提供は、リピーターの獲得につながります。新規顧客の獲得は収益拡大に欠かせませんが、長期にわたって収益を維持するためにはリピーターの存在が重要です。

購買プロセスにおいて良質な体験を受けたユーザーは、「次もここで買いたい」「ここのサービスを使いたい」といった気持ちが高まります。そのため、商品・サービスを継続的に購入・利用してもらえる可能性が高いです。

カスタマーエクスペリエンス(CX)の感情的価値

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カスタマーエクスペリエンスの概念を日々の実務に取り入れるためには、より分解して考える必要があります。

そこで、経営学者でもあるコロンビア大学ビジネススクール教授のバーンド・H・シュミット氏の「5つの感情的価値」という考え方をご紹介します。シュミット氏は著書『経験価値マネジメント』で、数値化できない感情的価値を「感覚的(Sense)」「情緒的(Feel)」「知的(Think)」「行動(Act)」「社会的(Relate)」の5つに分類し、この5つの感情の理解を深めて行動に落とし込むことが重要と述べています。

顧客に提供しているサービスや商品、周辺施策で提供できる感情的価値がないか、考えてみてはいかがでしょうか。

カスタマーエクスペリエンス(CX)の感情的価値

感情的価値①:感覚的価値(Sense)

顧客が体感する価値です。人間が持つ五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)を通してとらえることができます。また、つい触れたり、食べたりしたくなるような「手触りが良さそう」「おいしそう」といった感覚も感覚的価値に分類されます。

ビジネスシーンでは、顧客向けの資料を目に優しい配色にしたり、ウェビナーの待ち時間にリラックスできる音楽を流したりすることなどが該当します。また、サービスや商品がもたらす空間の音や香り、手触りなどにこだわることでも感覚的価値を提供できます。

感情的価値②:情緒的価値(Feel)

顧客が心情として感じられる価値です。感動、感嘆、安心などがここに含まれます。

商品やサービス自体の魅力によって提供できる価値もありますが、企業姿勢や企業努力によって提供できるものも多くあります。たとえば、カスタマーサポートやカスタマーサクセスであれば、顧客からの問い合わせに対して真摯に向き合い、顧客のお困りごとや悩みを解決する丁寧な対応によって情緒的価値を提供できます。

感情的価値③:知的価値(Think)

顧客の創造性や好奇心を刺激する価値です。学びや知識を通して提供できます。

例として、お役立ち資料やウェビナーなどが挙げられます。ただし、顧客に知的価値を提供するためには一方的な自社の宣伝ではなく、相手が興味を持つテーマを設定する必要があります。知的好奇心をくすぐる顧客体験によって、「この企業はおもしろい」「この企業と関わると学びが多い」と感じていただくことが大切です。

感情的価値④:行動価値(Act)

顧客の行動によって生まれる価値です。身体的認知を経て得られると定義されています。

「やってみたかったこと」を手軽に試せる体験型サービス施設はわかりやすい例です。VRを用いた仮想体験や、新技術のワークショップなどが考えられます。行動価値を提供することで顧客のライフスタイルやワークスタイルに変化をもたらすと、新たな習慣として根付き、顧客生涯価値の向上に期待できます。

感情的価値⑤:社会的価値(Relate)

特定のコミュニティや文化への帰属意識によってもたらされる価値です。マズローの欲求5段階説で、人々には「社会的欲求」「承認欲求」が備わっているとされていますが、顧客自身の価値観や信念に大きな影響を与える集団に帰属することで、特別感や誇りを価値として受け取ります。また、一方的に利便を享受するだけでなく、「応援したい」「他の人にも知らせたい」といった「自己実現欲求」を満たすことでも提供できると考えられます。

オーナー限定コミュニティ、会員限定のイベント、地域限定のプロモーションなどがその例です。

カスタマーエクスペリエンス(CX)における顧客対応のポイント

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企業の体制上、マーケティング・営業・カスタマーサポートなど、部署で分担して顧客対応にあたることがほとんどです。しかし、部署間の情報共有が十分ではなかったり、システムが連携されていないことも多いでしょう。すると、顧客の体験も分断されてしまい、カスタマーエクスペリエンスの質の低下が懸念されます。

これまで見てきたように、優れたカスタマーエクスペリエンスを実現するには、あらゆるタッチポイントでどのように振る舞い、どういった感情的価値を提供するか、俯瞰して設計することが重要です。

ここからは優れたカスタマーエクスペリエンスを実現するために、どのような顧客対応をすべきか、3つのポイントを解説します。

顧客対応①:一人ひとりの顧客にあわせた商品やサービスを提案する

企業が一人ひとりの顧客にあわせて商品やサービスを提案する方法を、パーソナライズ(またはパーソナライゼーション)といいます。顧客は日々、膨大な情報にさらされており、自身に必要な商品やサービスを見つけ出すことが難しくなっています。そのため、顧客の興味関心や趣味嗜好にあわせた提案が求められます。

パーソナライズされた提案例は、すでに生活に浸透しています。ECサイトで表示される「レコメンド表示」や購入履歴をもとに送信されるメールなどが代表的です。これらを実現するためは、顧客と接する機会のある営業担当者やCS担当者が中心となって、顧客の属性や興味関心などを把握しておく必要があります。

顧客対応②:必要な情報を適切なタイミングで提供する

優れたカスタマーエクスペリエンスを実現するためには、顧客にとって価値のある情報を、もっとも必要なタイミングで提供することも重要です。

顧客の興味にあわせた広告配信や、顧客情報管理の徹底、チャットやLINEといった身近なコミュニケーションツールの採用によって、情報提供の精度は高まっています。

また、顧客にとって、もっとも緊急性が高いタイミングは、「問い合わせ」ニーズが発生した瞬間です。お客様窓口や問い合わせフォームといった有人対応に加えて、最近ではFAQシステム、チャットボットといった自己解決型の顧客対応が可能になりました。自己解決型の顧客対応によって、顧客は混雑で待たされることもなく、24時間365日いつでも瞬時に問題を解決できるようになります。

自動応答で解消できる悩みは自己解決型顧客対応に任せ、複雑なサポートが必要な課題には有人対応するといった使い分けにより、良質なカスタマーエクスペリエンスが実現します。

顧客対応③:情緒的価値をもたらすメッセージを意識する

おもてなしの心や文化は、対面コミュニケーションで発揮されるイメージが強いかもしれません。しかし、販売や顧客対応のデジタル化が進む今、おもてなしをいかにオンラインに取り入れるかが鍵を握ります。

さらに、顧客はあらゆるタッチポイントにおける企業からの情報を、すべて企業のメッセージと受け取ります。たとえば、メールの件名、FAQの回答文面といった一つひとつの情報でさえ、企業姿勢を伝える媒介となります。

顧客とのすべての接点において情緒的価値を提供することで、優れたカスタマーエクスペリエンスの実現につながります。

顧客対応④:顧客とのあらゆる接点で施策を実施する

カスタマーエクスペリエンスを向上させるためには、顧客とのあらゆる接点で施策を行うのがおすすめです。顧客との接点となる機会は、店舗での接客やイベントセミナー、Webサイト、SNS、広告など多岐にわたります。

複数のチャネルでアプローチしていくほど顧客接点を広げられるので、商品・サービスの認知向上や購入・成約などにつなげることが可能です。そのため、さまざまな顧客接点で施策を行い、優れたカスタマーエクスペリエンスを提供していくことがポイントです。

ただし、人やカネといったリソース不足からすべてのチャネルで施策に取り組むことが難しいケースもあります。その場合は優先順位を決めて、施策を実行していきましょう。

顧客対応⑤:会社全体で取り組む

カスタマーエクスペリエンスの向上は、会社全体で取り組むことが重要です。実際に顧客と直接接点を持つのは営業やカスタマーサポートとなります。企画やマーケティングの部署が一方的に施策を進めても現場からの理解が得られにくいので、カスタマーエクスペリエンスを向上させられない可能性があるでしょう。

そのため、カスタマーエクスペリエンスの向上を自社のミッションとして掲げ、従業員全員で共通認識をした上で業務を行っていくことが求められます。ビジネスでは各部門が連携して業務に取り組む機会が多いため、全社的に施策に取り組んでいけば優れたカスタマーエクスペリエンスを提供できる体制を実現できるでしょう。

カスタマーエクスペリエンス(CX)を向上させる顧客対応ツール

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