カスタマーサポートツールとは
カスタマーサポート ツールは、顧客対応を効率化し、カスタマーサポート業務の生産性を向上するためのツールです。顧客自身で疑問を解決できるようにするFAQやチャットボット 、顧客情報や問い合わせを一元管理するCRMがこれにあたります。
【タイプ別】カスタマーサポートツールの役割
カスタマーサポートツールにはタイプごとに役割が異なります。
- 顧客からの問い合わせ管理タイプ
- 顧客情報管理タイプ
- 顧客対応の支援タイプ
- コミュニケーション支援タイプ
各タイプにどのような役割があるのか解説していきましょう。
顧客からの問い合わせ管理タイプ
顧客からの問い合わせ管理タイプは、電話やメール、チャット、SNSなどあらゆるチャネルから寄せられた問い合わせをまとめて管理できるタイプです。
それぞれのチャネルで別々に対応していると対応漏れや二重対応が起きてしまう可能性もありますが、一元管理によってそのリスクを防げます。問い合わせの単位を「チケット」と呼び、「チケット管理システム」としても提供されています。
現在対応中なのか、まだ対応していないのかといったステータスをリアルタイムで確認できるのも大きな特徴です。対応漏れや二重対応の発生を防げるため、顧客満足度の向上も期待できます。
顧客情報管理タイプ
顧客情報管理タイプは、顧客に関する情報をまとめて管理できるタイプです。例えば氏名や住所などの基本的な情報から、サイトの利用履歴、商品の購入履歴、問い合わせ履歴などを管理することが可能です。顧客情報がまとめて管理されているため部署間などでも共有がしやすく、担当者が変更になった場合でもスムーズな対応につながります。
また、販売管理システムや予約管理システムなど、他のシステムとデータを連動して活用することも可能です。蓄積されたデータを活用すれば、顧客への一斉メール送信や傾向の分析なども行えるようになり、顧客のロイヤリティ向上も目指せます。
▼顧客ロイヤリティについては別の記事でも解説していますので、併せてご覧ください。
顧客対応の支援タイプ
顧客対応の支援タイプは、顧客やカスタマー担当が素早く回答を得られるように支援するタイプです。顧客にはFAQやチャットボットなどの機能を活用して、顧客自身が課題を解決できるように支援します。顧客自身が行動することになるため、対応時間の削減にも効果的です。
また、オペレーターにはツール内に設けられたメール共有システムを活用して、素早く正確な回答を得られるように支援します。このシステムを活用することで問い合わせから回答するまでの時間が短縮され、スムーズに顧客対応を行うことも可能です。
コミュニケーション支援タイプ
コミュニケーション支援タイプは、顧客への対応に限らず、オペレーター間や社内の他部署とのコミュニケーションや情報共有なども円滑にするタイプです。顧客への対応では、例えばチャットツールを用いることで、1対1でやり取りを行う電話よりも複数の対応を同時に行えるようになります。
オペレーター間ではテンプレート機能や承認機能などを活用し、顧客対応の内容を可視化することで対応のやり方などを共有できます。業務の属人化も防止でき、顧客対応の品質を一定に保つことも可能です。さらに、カスタマー部署だけでなく営業部など他部署との連携もスムーズになれば、顧客情報を活用してより良いアプローチが可能になるでしょう。
カスタマーサポートツールを導入するメリット
カスタマーサポートツールを導入すると、以下のメリットが得られます。
- 顧客の疑問解決のアシスト
- 顧客対応の効率化
- 問い合わせ内容の一元管理化
- 社内コミュニケーションの促進
それぞれのメリットについて詳しくご紹介しましょう。
顧客の疑問解決のアシスト
カスタマーサポートツールを導入するメリットとして、顧客の疑問解決をアシストしやすくなる点が挙げられます。ツールには顧客の疑問を素早く解決するために役立つ機能が搭載されています。顧客もオペレーターも時間と手間をかけずに、分からないところを効率的に探せるため、疑問解決のアシストにつながっています。
特にオペレーターは丁寧でありながら迅速に疑問を解決することが求められるでしょう。ツールを活用することによって、オペレーターの負担を軽減しつつ顧客対応の質も維持できます。
顧客対応の効率化
カスタマーサポートツールを活用すれば、顧客対応の効率化につながることもメリットです。ツールには過去の対応履歴やサービスの利用状況といった顧客データもまとめて管理されています。このデータを活用することで別の担当者が対応してもスムーズな対応を実現でき、わざわざもとの担当者に聞いたり対応を代わってもらったりする必要もありません。
また、カスタマーサポートツールのFAQやチャットボット機能などを活用すれば、顧客が自身で解決できる機会も増え、問い合わせ件数を減らすこともできます。課題解決までの時間や手間が減れば、その分顧客満足度も向上しやすいです。
問い合わせ内容の一元管理化
カスタマーサポートツールによって管理できる範囲は異なるものの、多くのツールはさまざまなチャネルに対応して問い合わせ内容を一元管理できるようになっています。多岐にわたるチャネルからの問い合わせ内容を顧客単位でまとめて管理できるようになれば、例えば同じ顧客が別のチャネルで問い合わせをしていた場合も一目で判断でき、二重対応を防ぐことが可能です。
また、1つのシステム上で管理されていることから、複数のオペレーターが同時に利用していてもリアルタイムで情報が反映され、問い合わせ対応の進捗状況も確認しやすくなります。ステータス管理機能が搭載されているツールを利用すれば、問い合わせがどの段階にあるのかも確認でき、対応漏れを防ぐことも可能です。
社内コミュニケーションの促進
カスタマーサポートツールは社内の他部署も参照できるようにすることで、カスタマー部署以外の他部署とのコミュニケーションも促進されます。例えばツールの対応履歴から消費者はどのような疑問を抱きやすいのかを知ることができ、営業活動ではその部分をより詳しく、丁寧に説明することもできます。これにより顧客の不安も解消されやすくなり、購入につながるケースもあるでしょう。
また、開発部も対応履歴などから顧客のニーズを分析することで、既存商品の改善や新たな商品開発に結び付けることも可能です。このように、カスタマーサポートツールによって社内コミュニケーションが促進されれば、利益の向上も期待できます。
カスタマーサポートツールの選定ポイントや選定時の注意点
カスタマーサポートツールといってもその種類は多岐にわたります。どのツールが自社に適しているか迷ってしまう方も多いでしょう。ツール選びに迷った際には、以下のポイントや注意点を押さえつつ、ツールを選んでみてください。
- 運用、管理が簡単にできるか
- 利用中の問い合わせチャネルと連携できるか
- 費用対効果は問題ないか
- サポート体制は十分か
運用、管理が簡単にできるか
カスタマーサポートツールの導入時には、運用や管理にどれだけの負荷がかかるかを確認しましょう。設定変更や項目の追加があるたびにベンダーや専門部署へ依頼するのではなく、現場のスタッフで対応できるツールが望ましいです。
利用中の問い合わせチャネルと連携できるか
現在利用している問い合わせチャネルとの連携の可否は、ツール選定の重要なポイントです。電話・メール・チャット・SNSなど、問い合わせには複数のチャネルがあります。情報の一元管理を行うためにも、既存サービスと連携できるかを確認しておくことが大切です。
費用対効果は問題ないか
各カスタマーサポートツールは料金がそれぞれ異なっています。コストはできるだけ抑えたいものですが、いくら安かったとしても実際に導入したところ機能が不足しており、ほとんど効果がみられなかったという事態に陥ってしまえば意味がありません。逆に機能性が高く高性能なツールを選んでも、すべての機能を活用しきれず現場でも運用できなければ効果は見込めないでしょう。
このようなリスクを回避するためにも、カスタマーサポートツールを選定する際には自社にどのような機能が必要なのかを洗い出すことが大切です。洗い出した機能をもとに、費用対効果が期待できるツールを選ぶようにしましょう。
サポート体制は十分か
初めてカスタマーサポートツールを導入する場合、具体的な導入・運用方法が分からなかったり、どのように設定すればいいか迷ったりする方もいるはずです。そのため、初めてツールを導入する際にはツール自体のサポート体制は十分なのかも選定ポイントに含めてみましょう。
サポート体制が整っていると、困ったときも迅速に対応してもらえます。例えばオンライン上で利用できるマニュアルやFAQページ、ライブチャットサポートなどが充実していると問い合わせ前に問題を解消できたり、問い合わせがしやすくなったりします。
また、ツールだけでなく伴走支援も提供しているものを選べば、導入時だけでなくコンテンツの作成から効果検証、分析、改善に向けた提案までサポートしてもらうことも可能です。
おすすめのカスタマーサポートツール12選を比較
カスタマーサポートツールはそれぞれ特徴が異なっています。ここで、特徴や機能などを比較しながら、自社に合ったツールを探してみましょう。
顧客の疑問解決のためのツール4選
Helpfeel
- 製品サイト:https://www.helpfeel.com/
- 開発・提供元:株式会社Helpfeel
- 機能・特徴:
- 独自技術「意図予測検索」でFAQ検索ヒット率98%を実現
- FAQ利用状況の分析、改善アクションの提案・実施などをサポートする手厚い伴走体制
- 既存のFAQからHelpfeelへの移行やデザインカスタム、コンテンツ移行などをサポート
- 価格:個別見積もり
- デモ・トライアル:無料デモあり
LogicalMind TALK
- 製品サイト:https://www.logicalmind.jp/
- 開発・提供元:株式会社マインドシフト
- 機能・特徴:
- 既存のQ&Aをエクセルにコピーするだけで、チャットボットの導入が可能
- 過去の問い合わせ文や、特徴的な文の要素をもとにAIが回答を推論
- 回答できない問い合わせがあった場合は、管理画面でメンテナンス可能
- 価格:個別見積もり
- デモ・トライアル:サービスサイトに記載無
GENIEE CHAT
- 製品サイト:https://chamo-chat.com/
- 開発・提供元:株式会社ジーニー
- 機能・特徴:
- チャットバナーの常時表示や離脱顧客へのリマインド表示など、チャットEFO機能によってCVRを最大化
- 対話形式でフォームへの情報入力をアシスト
- ドラッグアンドドロップで直感的に作成できるチャットシナリオ
- 価格:月額費用:55,000円(税込)〜
- デモ・トライアル:サービスサイトに記載無
SyncAnswer
- 製品サイト:https://www.syncanswer.jp/
- 開発・提供元:株式会社SyncThought
- 機能・特徴:
- ブログ感覚の簡単な操作でFAQを作成
- 専門的知識がなくても理解しやすいアクセス管理機能でFAQの利用状況をチェック可能
- サイト内検索サービスSyncSearch(シンクサーチ)と連動して、検索結果とFAQを同時に表示
- 価格:
- 初期費用:250,000円〜
- 月額費用:50,000円〜
- デモ・トライアル:無料トライアルあり
問い合わせ対応効率化のためのツール8選
Zendesk
- 製品サイト:https://www.zendesk.co.jp/
- 開発・提供元:株式会社Zendesk
- 機能・特徴:
- 電話・メール・SNSなど複数のチャネルでシームレスなやり取りが可能
- 顧客からの問い合わせをチケット化して管理
- 営業時間外の問い合わせには、AIで対応可能
- 価格:月額費用:$25〜
- デモ・トライアル:無料デモあり、無料トライアルあり
メールディーラー
- 製品サイト:https://www.maildealer.jp/
- 開発・提供元:株式会社ラクス
- 機能・特徴:
- 問い合わせ対応状況をステータス管理し、対応漏れや二重対応を防止
- 過去の対応履歴表示や承認フロー組み込みなど、運用管理のための機能が豊富
- 導入時のサポートから運用中のサポートまで回数や期間の制限なく利用可能
- 価格:
- 初期費用:55,000円(税込)〜
- 月額費用:38,500円(税込)〜
- デモ・トライアル:無料トライアルあり
yaritori
- 製品サイト:https://yaritori.jp/
- 開発・提供元:Onebox株式会社
- 機能・特徴:
- ステータスによるメールの分類で対応状況を可視化
- メールごとにチャットで、対応方針の相談や情報共有が可能
- 送信メールの開封履歴の確認が可能
- 価格:月額費用:1,980円(税込)〜
- デモ・トライアル:7日間無料お試しあり
formrun
- 製品サイト:https://form.run/home
- 開発・提供元:株式会社ベーシック
- 機能・特徴:
- テンプレートを選択してクリック操作だけでフォームを作成
- 問い合わせをステータス別にカンバン方式で管理
- 問い合わせの回答をGoogleスプレッドシートやSalesforceへ出力して管理・分析可能
- 価格:月額費用:0円〜
- デモ・トライアル:無料トライアルあり
FlexCRM
- 製品サイト:https://flexcrm.jp/
- 開発・提供元:ノイアンドコンピューティング株式会社
- 機能・特徴:
- エクセルや名刺管理ソフトのデータから簡単にデータベースを構築
- 顧客情報、購入履歴、対応履歴などさまざまな情報を紐付けて分析
- 顧客管理以外に、営業支援、顧客サポートなど、さまざまな機能を搭載
- 価格:月額費用:1,200円〜
- デモ・トライアル:無料トライアルあり
HubSpot
- 製品サイト:https://www.hubspot.jp/
- 開発・提供元:HubSpot社
- 機能・特徴:
- 顧客からの問い合わせをチケット管理して、対応状況を可視化
- カスタマーサポートに多く寄せられる問い合わせをもとに、ヘルプ記事のナレッジベースを構築
- 問い合わせをした顧客へのアンケートの実施が可能
- 価格:月額費用:10,800円〜
- デモ・トライアル:無料デモあり、無料トライアルあり
Zoho CRM
- 製品サイト:https://www.zoho.com/jp/crm/index1.html
- 開発・提供元:ZOHO CORPORATION
- 機能・特徴:
- 顧客情報や過去の問い合わせ履歴を一元管理して、営業プロセスの改善が可能
- エクセルやGoogleスプレッドシート、CRMなど他社ツールからの移行が容易
- 導入支援サービス、利用トレーニング、など手厚いサポート
- 価格:月額費用:2,640円(税込)〜
- デモ・トライアル:無料トライアルあり
Salesforce
- 製品サイト:https://www.salesforce.com/jp/
- 開発・提供元:株式会社セールスフォース・ジャパン
- 機能・特徴:
- メールやチャット、SNSなどあらゆるチャネルでシームレスなやり取りが可能
- 顧客との関わり方、担当取引まで、あらゆる情報を一元管理
- AIが商談に最適なタイミングを通知
- 価格:月額費用:3,300円(税込)〜
- デモ・トライアル:無料トライアルあり
問題の自己解決を促進してカスタマーサポート業務を効率化
カスタマーサポートの業務効率化には、ツールの導入が効果的です。
どのツールを導入すべきか迷ったら、まずは問い合わせ数の削減に取り組んでみてはいかがでしょうか。顧客が疑問を自己解決できれば、カスタマーサポートの業務負荷を減らせます。
弊社が開発・提供しているFAQシステム「Helpfeel」は、圧倒的な検索ヒット率を誇るFAQシステムです。ユーザーごとに異なる言葉や質問、スペルミスなどを50倍以上に拡張した予測パターンによって汲み取り、的確な回答へ導きます。この独自技術「意図予測検索」によって、FAQの検索ヒット率は98%を実現しています。
「Helpfeel」の導入で、スピーディーな問い合わせ対応が可能となり、業務効率化はもちろん、顧客満足度の向上にもつながります。
問い合わせ数の削減や顧客満足度の向上のため、カスタマーサポートツールの導入を検討されている方は、お気軽にご相談ください。